鍼灸治療と手技療法
1回の施術で立っていられるようになり、3週間で日常動作の痛みなくなる
腰を丸めた状態で足を引きずるように歩きながら患者さんが来院されました。
見るからに腰が痛そうで真っすぐ体を伸ばすことが出来ません。
詳しい話を聞くと、4日前に友人とストレッチをしていて頭を強く引っ張ってもらった時に腰に痛みを覚えたそうです。
その後から腰の調子がおかしくなり、だんだん痛みが強くなってきたそうです。
動くのが辛く3日間横になっていましたが、痛みが変わらず来院されました。
理学検査を行なおうとしてもほとんど体が動かせません。
腰から仙骨にかけての痛みを訴えていましたが、体を少し捻じろうとすると左右のお尻にも痛みがでます。
何かしらの原因で、腰の神経が圧迫されているのは明らかでした。
鍼灸治療が痛みの軽減に有効であることを伝え、手技療法も出来る範囲で行いました。
翌日に来院され治療室に入ってくる様子を見ると、体が伸びて歩くスピードも違います。
真っすぐになった背中や腰を見て、元々の姿勢が丸まっていた訳ではないと分かりました。
昨日の施術後に少しだるさが出たようですが、立っていられるようになり久しぶりに夜も眠れたそうです。
そして「治療のすごい威力を感じた」と喜んで話してくれました。
5日間は続けて来院をしてもらい、5日目には左腰~左臀部に3割痛みが残る程度になりました。しかし、しゃがむ時と寝返り動作で痛みが出るそうです。
その後は一日おきの来院を伝え、初診から約2週後の10回目来院時には左足を踏み込んでの前屈で痛みが残ります。
まだ重い物は怖くて持てないそうです。
初診から3週間経過した12回目来院時は、「すっかり良くて3倍速で動ける」とのことで、日常では全く痛みが出なくなったそうです。
理学検査を行うと左側の神経圧迫が残っているので、その神経圧迫がなくなった20回目の来院時に終了となりました。
ぎっくり腰の程度がひどい場合には、負傷後に動くことや立って歩く事が出来ません。
そのような場合でも2~3日寝ていると少し動けるようになる事が多いのですが、来院できるようになったら早く施術を行うことで痛みが早く軽減します。