鍼灸治療と手技療法
1ヶ月で踵が着けるようになり、3ヶ月後すべての動きが出来るようになる
約2ヶ月前に公園のアスレチックで1.5mの高さから飛び降りて右踵を痛めた患者様です。
地面は土でしたが、飛び降りた直後に両踵に激痛が走って気絶をしたそうです。
特に右踵が痛くて動くことが出来ず、担がれ近くの整形外科でレントゲンを撮りましたが骨折はないとの診断でした。
その日の夜は痛み止めを服用しましたがあまりの痛みで2回気を失い、翌日総合病院に掛かり簡単なギブスをつけてもらったそうです。
その後も痛み止めの服用し、整形外科で電気治療をして普段はシップを貼っていたそうです。
痛みは当初より引いてきていますが2ヶ月経っても踵を着くことが出来ず、当院を探して来院されました。
施術室に入って来る時は、右足は踵を浮かせてつま先で歩いています。
体重が掛かるとピリッと痛みが走るので怖くて踵を着けないそうです。
左の踵と比較すると右の踵は全体パンパンに腫れていて熱感があり、踵の中央に強い圧痛があります。
踵が着けないので日常生活にも支障がありこのまま治らないのではないかという不安と、踵が痛くなる前は毎日60分ウォーキングをしていたので歩けるようになりたいという話から切実さが伝わってきました。
施術方法として痛みと腫れを取る目的で鍼灸治療を行い、正常な歩き方が出来ない事によって硬くなってしまった筋肉や関節を正しい状態に戻すよう手技療法を行いました。
また、衝撃を和らげるようにサポーターを使ってもらいました。
週一回の施術を行ないましたが、3回目までは施術をしても症状に変化はありません。
4回目来院時(初診から19日目):靴+サポーターなら踵を着いて歩けるようになってきましたが、家の中での歩行はまだ痛いそうです。
踵の腫れは少し引きましたが熱感はあります。
5回目来院時:治療後の数日は良いのですが、昨日は一日中踵がピリピリ痛く日によってまだ波があるようです。
6回目来院時(34日目):前回の治療後から痛みを感じず調子が良いので、翌日から60分ウォーキングを始めて一昨日までしていたそうです。
踵のしびれはなかったのですが、着くと痛みが出てきたので昨日からは止めたそうです。
見ると右踵は腫れて熱感も少しあり、良くなってきていたところで少し戻ってしまった感じがありました。
そしてウォーキングは控えてもらうようにお伝えしました。
7回目来院時:前回から引き続き右踵の痛みがあり、足底筋膜にも痛みを感じるようですが踵は着いて歩けています。
8回目来院時(45日目):朝の一歩目に右踵を着くと痛みを感じます。日中はだいぶ気にならなくなったので久しぶりにウォーキングをしてみたところ、歩き始めだけジンジン痺れている感じがあるようです。
10回目来院時(65日目):朝の立ち上がりで体重が掛かると痛みますが、日中は痛みを感じないそうです。
ウォーキングは30分以上で痛みが出て来るので、30分以内にして歩いています。
13回目来院時(105日目):60分のウォーキングも痛みなく出来るようになり、日常すべての動作で痛みなくなり終了としました。
初診の状態からすると日常生活を普通に送れるようになり良かったです。
しかし、だいぶ痛みが取れてきたところで症状をぶり返してしまった時期があり、ウォーキングを開始する時期やウォーキング時間など、運動強度を段階的に増やしていくように伝えられていたらもう少し早く完治していたかもしれません。
適切な運動指導の大切さを再認識させられました。
かかと痛についての詳しい記事はこちら ⇒ かかとの痛み