痛みを取り除く鍼灸治療と筋や腱を緩める手技療法
2回の施術で夜中の痛みなくなり、7回でフライパンが持てるようになる
約2か月前から左手首の橈側(親指側)に痛みがある患者様です。
整形外科ではドケルバン病と診断され、痛みが引かなければ注射をするしかないと言われたそうです。
また、ドケルバン病が発症する以前から左親指の付け根の腱鞘炎(ばね指)があり、その箇所も治っていないようです。
ドケルバン病は安静時にも痛みがあり、夜間は痛みで目が覚めてしまうとのことでした。
左手で物を持つことが困難で、食器を洗う際にも左手ではお皿を持てません。
左母指は開きにくく、指を深く曲げた時や伸ばした時にも強い痛みが生じます。
また、左肩甲骨周囲の強いこり感もあるとのことでした。
身体の状態を確認すると、左母指の付け根に圧痛があり、コリコリとした硬結がみられました。
また、左手関節橈側にも圧痛があり、親指を伸ばそうとすると激痛が生じます。
頸部では左側に神経圧迫がみられ、左肩甲骨周囲のこり感については、頸部由来の神経痛によるものと考えられました。
施術としては、手首や指の痛み、および左頸部での神経圧迫を取り除く目的で、鍼灸治療を行いました。
加えて、首や肩を正常な位置へ整え、ドケルバン病や腱鞘炎に関連する筋肉や腱を緩めるための手技療法も行いました。
2回目来院時(初検から3日後):施術直後から翌日にかけて痛みの軽減がみられ、ご本人も「こんなにすぐ楽になるとは思わなかった」と驚かれていました。
その後、再び痛みが戻ってきているとのことでしたが、夜間の痛みも少なかったようです。
今朝は左手のすべての指にこわばりがあったそうです。
3回目(8日後):安静時の痛みが軽減し、左手でも物が持てるようになり、日常生活で手を使う際に痛みを感じる回数も減ってきたとのことでした。
夜間も痛みを感じることなく眠ることができて、とても嬉しかったと話してくださいました。
また、左手のこわばりも軽減してきたそうです。
6回目(15日後):左母指を使った際の痛みが半分以下になり、左手で重いお皿を持つと痛みは出るものの、だいぶ楽になってきたようです。
左肩甲骨周囲にあったこり感も改善しています。
8回目(24日後):手首の背屈と回外時の痛みが残っていましたが、現在はすべての動きを痛みなく行えるようになりました。
多少の痛みはあるものの、左手でフライパンも持てるようになったそうです。
その後も来院を継続し、12回目の時点で日常生活での痛みは全くなくなり、腱鞘部の硬結や圧痛、ドケルバン病の部位にみられた圧痛も消失しました。
今回の患者様の主訴は左母指腱鞘炎とドケルバン病で、確かにその箇所にも問題があり痛みを起こしていました。
しかし、安静にしていても痛く、眠れない程の痛みの原因は首にあったと考えています。
首で神経が圧迫されて腱鞘炎の痛みが増して感じる事があります。
「木を見て森を見ず」体全体を見て考えていく事の大切さを実感しています。