鍼灸治療と手技療法・トレーニング指導
当院初診(受傷20日目)から10日後には腫れが引き、20日後には運動が出来た。
太もも(大腿部)の打撲は“ももかん”とも呼ばれ、サッカーやバスケットなどの競技で相手の膝が太ももに当たってしまい起こることがあります。
今回の患者様は、大きな石が太ももの前に当たり負傷されました。
詳しい話を聞くと、冬の海で磯釣り中、大きな波と共に石が飛んできて左の太もも前に当たったそうです。
直後は痛みで動けず、すぐに太ももがパンパンに腫れてきたそうです。
地元の整形外科を受診し、骨折はなく打撲と診断を受けシップと消炎鎮痛薬を処方されたそうです。
当院に来る一週間前から整形外科でも電気治療を始めて痛みは軽減したが、腫れが引かず膝も曲がらないと受傷20日後に当院に来院されました。
初検時、左足を引きずりながら歩いて来られ、患部を見ると左太ももがパンパンに腫れて膝の周りには赤紫色の内出血がありました。
そして太ももの中央に硬いしこりがあり、膝もほとんど曲がらない状態でした。
鍼灸治療には痛みの軽減以外にも、腫れを引かせたり、内出血の吸収を早める働きもあります。
加えて膝関節の動きを正常可動域に戻すように手技療法を行いました。
一回の施術で腫れが少し引いたのを実感され、歩行もつまずかなくなったと教えてくれました。
初診から10日後の4回目の施術時には左右とほぼ変わらないまで腫れが引き、太ももの痛みはほぼなくなっていました。
その頃には膝もだいぶ曲がるようになっていましたが、膝の痛みと膝裏のつっぱりを感じるようでした。
セルフストレッチとスクワットを指導し落ちた筋力の回復もはかりました。
20日後にはスノーボードにも行けるまでに回復されました。
一ヶ月後の来院では膝回りの違和感がある程度になった為、施術終了としました。
軽い打撲であれば自然に回復するかもしれませんが、ひどい打撲は簡単には治りません。
適切な施術を行うことで、早期の改善が望めます。