肉離れ17歳男性

肉離れ17歳男性

施術

鍼治療と段階的になマッサージ・ストレッチ、トレーニング指導

結果

3回目の治療で歩行時の痛みはなくなり、部活にも動ける範囲で参加できるように。3ヶ月後には痛みや違和感はなく競技復帰ができている。

詳細

鍼の効果が特に実感できる症状の一つに肉離れなどの筋肉の損傷があります。

当院でも、運動部の大会が多くなるこの時期に肉離れを起こして来院される患者様が多くいます。

よく“肉離れ”と聞く事があると思いますが、そもそもどのような状態なのでしょうか?

簡単に説明すると肉離れとは、筋肉が縮もうとしているのに逆に伸ばされる力が加わった時に起こる筋肉の断裂や損傷のことです。

最も多く肉離れが起こる太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)で説明すると、ダッシュなど速いスピードで走っている時前に出した足が地面におりて、後ろに蹴りだす瞬間に受傷します。

ブチッと筋が断裂する音が聞こえたと訴える患者さんもいます。

肉離れの損傷の程度は、Ⅰ度(軽症)、Ⅱ度(中等症)、Ⅲ度(重症)に分けられます。

多くはⅠ度、Ⅱ度の損傷で、治療・リハビリを行い改善が見込めます。

Ⅲ度の肉離れは、筋の完全断裂で、へこんだ状態が見られることもあり手術の適応になることもあります。

今回、肉離れを起こし来院した学生の症例ですが、受傷原因は、野球の守備練習中に右足を伸ばして無理な体勢でボールを取ろうとした時ももの裏の筋肉がピキッとなって痛めたということでした。

直後から、歩くと右足に体重がかかると痛く、もちろん走ることはできない状態でした。

そして痛みが引かずだんだん強くなってきているということで受傷六日後に当院に来院されました。

右もも裏の真ん中からやや外側に圧痛があり、筋肉が硬くなり、ゴリっとした筋肉の感触があります(筋硬結)。

また、その周囲には内出血もみられました。

大腿二頭筋の肉離れを起こしている事を説明して、鍼治療を行いました。

治療を開始して、三回目で歩行時の痛みはなくなり、部活にも動ける範囲で参加できるようになりました。

鍼治療を行うと、早く痛みを軽減することができます。

しかし、痛みが引いてきて、楽になったからといって完全に治っている訳ではありません。

筋硬結を取り除き、筋肉や腱の柔軟性を回復させて、落ちてしまった筋力を戻していかなければいけません。

そのために鍼治療を行いながら段階的にマッサージ、ストレッチ、トレーニングを行い競技復帰を目指していきます。

この学生は、治療開始して十日後にどうしても練習試合に出なくてはならず、ダッシュをして走った際に同じ部位を再負傷してしまいました。

段階的なマッサージやストレッチができていなかった為です。

三ヶ月経った現在は、部活でダッシュをしても痛みや違和感はなく競技復帰ができています。