背中の痛みや筋肉の張り、気持ち悪さなどで悩まれている方は意外に多くいると感じます。
しかし、背中の症状に関しては適切な治療を行えば痛みの改善や症状のコントロールが可能です。
やはり、原因を特定してアプローチをする事が大切です。
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ぎっくり背中という病名はありませんが、何かをした拍子に背中に激痛が起こった病態をそう呼んでいます。
物を持ったり、体を捻ったりした時に痛めることが多く、背中の筋肉が痛むので肉離れのような状態と思うかもしれません。
しかし、筋肉自体を傷めていることは少なく、ほとんどの場合は神経が圧迫されたことにより起こる神経痛だと考えます。
痛みが強いと痛み止めの薬も効かず、横になって寝る事も出来ないので座って朝まで過ごす方もいるようです。
痛みを完全に取り除くには個人差があり時間がかかる場合もありますが、一回の施術で横になって寝ることが出来る状態まで改善することも多く経験しています。
ぎっくり背中には鍼灸治療が非常に有効です。その後、神経の圧迫を緩める事を考えた手技療法を行います。
痛む場所を押したり・揉んだり・冷やしたりすると、さらに痛みが増すことがあるのでお勧めできません。
デスクワークで長時間のパソコン作業などをしていると、背中が張ってきて痛みや気持ち悪さを訴える方がいます。
体を動かさないことで背中の筋肉や背骨・肩・肩甲骨の関節が固まり、血流が悪くなって症状を起こすと考えられます。
加えて呼吸がしづらい、胃がもたれるなどの症状も出ることがあり、治療することで一緒に改善が見込めます。
筋肉自体の張りや血流の滞りによる気持ち悪さは、鍼灸治療を行うことで割と早期に改善が見込めます。
加えて、肩や肩甲骨の関節の硬さや、位置を正すことを目的として手技療法を行います。
肋間神経痛とは、肋骨に沿って走る肋間神経に痛みやさまざまな症状を起こす病態です。
病院で検査をしてもはっきりした原因が分からない事も多く、薬の服用で症状が軽減されれば良いのですが、なかなか難しい方も多くいます。
私は背骨から胸郭にかけての骨格や筋肉が影響していると考えています。
主な症状としては背中や脇・胸やみぞおちの痛みがあり、身体を捻ったり・反ったりした際に痛みが増します。
加えて動悸・息苦しさ・不整脈、胸や胃の気持ち悪さを訴える方もいます。
心臓や胃などの症状は肋間神経痛とは関係ないと思われるかもしれませんが、神経痛が軽減すると共にそれらの症状もなくなってきます。
肋間神経痛にも鍼灸治療は非常に有効です。加えて背骨を正しい位置に戻すことを考えて手技療法を行います。
日常生活での体の使い方や姿勢などの見直しも大切な為、バランスを考えた体の使い方や正しい姿勢、体操やストレッチなども指導していきます。
転んで肋骨を強打したり、運動中に相手の肘や膝が肋骨に当たってしまった場合などに骨折を起こします。
高齢の女性などは、マッサージなどで軽く背中を押してもらっただけでも骨折してしまうので注意が必要です。
症状として肋骨部分に痛みがあり、咳やくしゃみ・寝返りや起き上がる際に痛みが増強します。
受傷直後には痛みがなくても、翌日以降に痛みが出てくることもあります。
受傷後7日から10日頃が痛みのピークで、2週間を過ぎると落ち着いてきます。
胸郭が広がり肋骨が動くと痛みが増すことから、一般的にはバストバンドを使い患部の安静を図るのですが、使用しても痛みは変わらないという方が多いように感じます。
当院では、電気療法やお灸を使い痛みの軽減を図ります。骨折の癒合を促進させる酸素カプセルも有効です。
物を持ちながら体を捻るなどの動作をした瞬間に肋骨辺りに痛みを起こします。痛む部位を押して確認すると肋骨と肋骨との間に圧痛があります。
症状として少しでも体を捻っただけで激痛を感じたり、咳やくしゃみなどでも痛むことから肋間神経痛や肋骨骨折との鑑別が難しいこともあります。
鍼灸治療は非常に効果がありますが、気胸を起こす危険がある為最初からは行いません。
電気治療・灸治療・手技療法を行います。肋骨骨折と違い治療を行うと早く痛みが軽減することがあります。
みずぼうそうの原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスが、体の免疫力が下がった時に再び活動し始める事で発症します。
帯状疱疹は肋間神経に沿って発症することが多いため「背中の痛み」に含めました。
症状として最初は違和感や軽い痛みで程度ですが、次第にピリピリチクチクした痛みや痒みと湿疹がでています。
服が擦れても痛みがあり、夜も寝られないと訴える方もいます。
なるべく早く灸治療を行った方が症状を取りやすいと感じますが、帯状疱疹後神経痛でも症状の軽減が図れます。
帯状疱疹には本当にお灸が効きます。ひどく痛む場合には毎日お灸を行います。
帯状疱疹後神経痛には鍼とお灸を行います。